心理学を用いた営業テクニック

営業のノウハウ 営業心理学

現場で活用!心理学を用いた営業テクニックで成約率アップを目指そう!

成約率を高めるために、あなたはどんな努力をしていますか?「商品知識をつける?」「ロールプレイング?」「1件でも多くの顧客訪問?」「クロージング力を磨く?」・・・もちろんどれも大切なことですが、成約率をアップさせるためには心理学を使った営業テクニックを学ぶのもとても効果的なんです。

営業と心理学?と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

ですが「行動心理学」という学問があり、この行動心理学はさまざまなビジネスのシーンでも活用されています。例えばテレビショッピング。架電や美容器具、ダイエット商品などをテレビで紹介してますよね。番組だったりCMだっり。あのテレビショッピングの中で使われているトーク(会話)の中にも、沢山の心理学を使ったテクニックが隠されているんです。

だからこそテレビショッピングの番組を見た視聴者が「欲しい!」と思わず買ってしまうんですよね。人が「欲しい」と思う購買意欲にも心理学上の法則があるんです。

ここでは、営業に使える心理学や実際のトーク例などをお伝えしたいと思います。

信頼関係を築くための心理学を使った営業テクニック

営業には顧客・クライアントとの信頼関係構築が欠かせません。信頼関係を築くことを心理学用語で『ラポール形成』とも言います。相手との信頼関係が成り立っていないと、どれだけ商品が素晴らしくてもどれだけ最高のプレゼンをしようとも、相手が受け入れてくれる可能性は低くなってしまいます。

まずは簡単に取り入れることのできるラポール形成のための心理学を使ったテクニックをご紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。

ミラーリング

ミラーリングとは、相手の動作やしぐさ、表情などをマネることで相手に親近感を持ってもらうというテクニックです。鏡のようにマネをすることから「ミラーリング」という名前がついています。

例えば相手がテーブルの上で手を組んだら自分も同じように手を組む、相手がコーヒーを飲んだら自分も飲む、相手が真面目な顔をして話はじめたら自分も同じような表情をする・・・という具合です。

なぜミラーリングをするといいのか、と言うと「類似性の法則」というのが大きく関係しています。これは自分と似た人や似たものに親近感を抱く心理のことです。自分と同じ名前や自分と同じ誕生日、出身地が同じ、など共通点があると親近感を持ちますよね。その効果と同じで、自分と動きが似ている人にも親近感を抱きやすいんだそうです。

当然ながら、マネをするのはさりげなく自然な感じでやってくださいね。「マネをされている!」というのが相手にわかるような明らかなマネは逆効果になります。相手の動き全てを露骨にマネるのではなく、適度にマネすることで相手が心を開いてくれやすくなると思います。

バックトラッキング

バックトラッキングとは、相手の言った言葉をマネるテクニックです。日本語では「オウム返し」ですね。バックトラッキングを使うことで、相手は「この日は自分のことを理解してくれている」「よくわかってくれている」という風に感じることで信頼関係を築きやすくなります。

バックトラッキングでは以下の3つをマネるのがポイントです。

  • 話の事実
  • 相手の感情
  • 話の要約

バックトラッキングを使った会話と使ってない会話を比べてみてください。

バックトラッキングなし

顧客 「昨日寒かったよね。風邪ひきそうだったよ」

営業「ですね~」

顧客 「だよね~。はやく春になったらいいのにね」

営業「本当ですね。わかります。」

顧客 「ところで、御社の資料見たんだけどね。別の会社から似たような話があってさ、先週担当者が来て説明聞いたところなんだよね~」

営業「そうなんですね。説明、どうでした?」

顧客 「う~ん金額が高かったからね、断ったよ」

営業「なるほど・・・ちなみにおいくらだったんですか?」

バックトラッキングあり

顧客「昨日寒かったよね。風邪ひきそうだったよ」

営業「本当に昨日は寒かったですよね~」

顧客 「だよね~。はやく春になったらいいのにね」

営業「ですね。春が待ち遠しいですね

顧客 「ところで、御社の資料見たんだけどね。別の会社から似たような話があってさ、先週担当者が来て説明聞いたところなんだよね~」

営業「資料見ていただいたんですね。ありがとうございます。既に別の会社から説明を聞かれたとのことですが、説明聞かれてどうでしたか?」

顧客 「う~ん金額が高かったからね、断ったんだ」

営業「金額高かったんですね。ちなみにおいくらだったんですか?」

比べてみていかがでしょうか。右側のバックトラッキングを使っている方が、親身になって顧客の話を聞いているような感じがしませんか?ちなみにオウム返しと言っても一言一句全て同じ言葉にして繰り返す必要はありません。話の要約でも大丈夫です。

これも露骨にオウム返しをしていると逆効果になりますので、自然な形で顧客が使った言葉を使いながら会話を進めていくようにしましょう。

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ペーシング

ペーシングとは「相手に合わせる」という意味があります。ですので、広く言えば先程お伝えした「ミラーリング」も「バックトラッキング」もペーシングの一種となります。ここでお伝えするペーシングは声の調子を相手に合わせるテクニックです。

トップセールスマンと言われる人たちは、ほとんどと言っていいほど会話する際にペーシングを使っています。もしかしたら無意識で「ペーシング」という言葉を知らずに使っている、という人もいらっしゃるかもしれませんが、意識的であろうと、無意識であろうと、ペーシングを行うことで、相手との精神的な距離感が縮まり信頼関係が築きやすくなります。

  • 声の大きさ
  • 声の高低
  • 話すスピード
  • 抑揚の有無

顧客が大きな声で話す人であれば自分も大きめの声で話す、早口の人には自分も少し早めの口調で話す、といった具合ですね。

自己開示

相手と信頼関係を築くためには「自己開示」することもとても大切になります。自分のプライベートな情報や自分の思い・感情などを開示することで、良好な信頼関係が築きやすくなるだけでなく、相手も自己開示しやすくなる、というメリットがあります。

返報性の原理が働く

返報性の原理とは、「他人から何かをやってもらったら自分もお返しをしなければいけない」という感情を抱く原理のことです。

こんな話をしてくれるということは、この人は自分を信頼してくれているんだな。自分もこの人を信頼ようかな。

このような心理になる、ということですね。プライベートのことでもいいですし、「実はまだ社外には出せないのですが、●●さんだから特別に・・・」などと言って特別感を出すのもいいと思います。

営業ではヒアリングも大事ですが、相手の話を聞き出そうとするだけではなく、自分の話も積極的にしてみる、ということも心に留めておいてください。

ザイアンスの法則

ザイアンスの法則は知らない人に対しては攻撃的になるが、接触する回数が多くなるほどその人に親しみを持つ、という理論のことです。『単純接触効果』とも言います。

最初は知らない人だと思って警戒してたけど、何度も顔を合わせているうちにいつの間にか打ち解けて仲良くなっていた・・・こんな経験をしたことのある方は多いと思います。恋愛や職場の人間関係などでも思い当たることはあるのではないでしょうか。

このザイアンスの効果を利用しているのがテレビCMや広告ですね。同じCMを何度も何度も見ているうちにその商品やそのフレーズを覚え、好感を持つようになり、店頭でその商品を見たときに買ってしまうわけです。

営業でもザイアンスの効果は活用できます。はじめて営業に行った先で冷たく対応された・・・。これで諦めてはいけません。人は知らない人には攻撃的になるわけですから、警戒心を持たれたり拒絶されるのは仕方ないのです。1回で商談を成功させようとするのではなく、最初は「資料を渡すだけ」そして「近くまで来たので」「新しい資料ができたので」などと接触する回数を増やし、少しずつ信頼関係を築いていくと契約できる可能性も広がっていくと思います。

商談で使える心理学を使った営業テクニック

続いては商談で使える営業テクニックをご紹介します。一度に全部を取り入れるのは難しいかもしれませんが、少しずつ取り入れていくと商談成功率がどんどんあがってくると思います。最終的には頭で考えなくても無意識に心理学が使えるようになれるといいですね。

サンドイッチ話法

サンドイッチ話法というのは、人材育成などのセミナーでもよく出てくる話法です。部下を叱るときには①褒めて、②叱って、③褒めるという風に、叱る内容を褒め言葉でサンドイッチすることで、相手が受け止めてくれるので、改善してくれやすい、というものです。

これは営業にも応用することができます。商談をする中で自社商品やサービスの説明をすると思いますが、自社の商品には何かしらのデメリットがあると思います。デメリットを言わないで営業するのはよくありませんので、伝える必要があると思うのですが、そのデメリットを説明するときに①メリット、②デメリット、③メリットという順番で説明すると、デメリットに対する印象が弱まります。 もしメリットが2つもない、という場合は、①デメリット、②メリットという風にメリットを最後に持ってくればOKです。

うちの商品は、デザインがおしゃれでかっこいいと人気なんですよね。性能もすごくいいんです。ただ値段が高いんですよね。

うちの商品は、デザインがおしゃれでかっこいいと人気なんですよね。値段は高いですが性能はすごくいいです。

「性能もすごくいいんです。ただ値段が高いんですよね。」 と言われると、値段が高い、という方が強調されてしまう感覚、わかりますか?値段が高い、という言葉のほうが印象に残ってしまうんですね。  「値段は高いですが性能はすごくいいです。」 と言えば性能がいい、という言葉の方が印象に残るのでデメリットを弱めることができます。

二者択一話法

二者択一話法は2つの選択肢を提示することで「断る」という選択肢を意図的に消すことができる話法です。例えば枕を売りたいとしたら以下のように言ってみましょう。

「お客様Aの枕とBの枕、どちらの高さが合ってましたか?

このような言い方をすることで、 本当は買わないで帰る、という選択肢もあるのですが お客様の頭の中で「AとBのどちらにしようか」・・・と考え始めるのです。

この話法はテレアポで商談日時を決めるときにも活用できます。まずは悪い例を見てみましょう。

一度詳しいお話をさせていただきたいのですが、お時間いつがよろしいですか?

この場合、顧客の中の選択肢は「商談日程を決める」もしくは「断る」という二択になりますので、なにかしらの理由をつけて断られる可能性が高くなります。

一度詳しいお話をさせていただきたいのですが午前と午後だったらどちらのほうがお手すきですか?

このような聞き方をしてあげると、「午前と午後だったらどっちがいいかなぁ~。朝は会議が入ることが多いから午後かな」という風に2択の中から選んでもらえる確率が高くなります。ここまで答えてもらえたら、あとは日程の調整をすればいいだけですからね。もちろん「日によって色々だよ」などと返事がきたら「そうですよね~では●日と●日だったらいかがですか?」とか「今週と来週だったらどちらがいいですかね?」などと2択で質問していけばいいのです。

フレーミング効果

フレーミング効果とは、物事の枠組みのことですが、内容は同じでも視点が変わることでその判断や評価が変わってしまうことを言います。

例えば、以下のAとBの薬だったら、あなたはどちらの薬を選びますか?

A.この薬を飲むと98%の人が助かります。

B.この薬を飲んでも10,000人中200人の人が亡くなっています。

これはAとB、どちらも助かる確率は98%で亡くなる確率は2%ですが、Aの方が治りそうな印象をもちませんでしたか?同じことを言っていますがその言い方によって相手の抱くイメージや判断、評価は変わってしまうんですね

この効果はCMなんかでもよく使われています。例えばタウリン1000mg配合!などというキャッチコピーがありますが、1000mgは1gのことですよね。ですが1g配合と言うよりも1000mg配合!と言った方が沢山入っているような気がするため、あえてmgにしているのです。

ダイエット商品の宣伝などでもよく使われています。こんな感じの言葉はよく聞きませんか?

「このサプリを飲むだけで半年間で7キロ以上痩せた人も!1日たったの50円で~」

など。1日50円で痩せられるならお得ね~なんて思いますよね。半年間で7キロ!神サプリ!!と思うかもしれません(笑)でもこれを逆に言ってみるとこうなります。

このサプリと飲むだけで1日38グラム以上やせた人も!お値段1年間で18,000円!」

全然お得な感じしませんよね・・・。1年間で18,000円もかかるのに1日38グラムしか痩せないの?と思う方多いと思います。でも1日38グラムずつやせれば半年間で約7キロ。1日50円だと年間で18,000円。同じことなのです。

このように言い方を変えるだけで相手の印象を変えることができます。

一貫性の法則

一貫性の法則は、一度自分が決めたことは最後まで一貫性を持った行動や態度を取ろうとする心理のことです。自分の行動や言動に矛盾をなくしたいため、一貫した行動をとりたくなってしまうんですね。

例えば読書なんかでもそうじゃないですか?例えば読むまでは「めんどくさいな」と思っていたとしても、一旦読み始めると最後まで読みたくなってしまいますよね。一度「読もう」と決めて行動したことは最後までやり抜きたいと思う一貫性の法則が働いているからなんですね。そして1巻、2巻と集めていたら途中であんまりおもしろくないな、と思っていてもつい全部そろえたくなってしまう。これも一貫性の法則です。

これを営業にも応用できます。テクニックとしてはいくつかありますが、代表的なのは「イエスセット」。相手に「はい」と返事してもらえるような質問を複数なげかけることで、相手の心理的に「いいえ」と断りづらくさせる、というものです。

ただし、私個人的にはイエスセットを多様するのはあんまりおすすめしません。上手な人がやれば自然にできるのでいいのですが、慣れない人がイエスをとろうとすると、誘導尋問っぽくなったり不自然な会話になったりしてしまうことが多いんです。ですので、質問をするときはなるべく「はい」とか「そうなんですよ」などと肯定的な返事をしてもらえる質問をする、という意識をもっている程度でいいと思います。

まとめ

いかがでしたか?今回は基本的な心理学を使ったテクニックをご紹介しました。まだまだ心理学を活用する営業テクニックはたくさんありますので、随時ご紹介していきたいと思います。

もっと詳しく知りたい方、具体的なトークの練習をしたい方、自分の営業トークのどこがだめなのかを知りたい方はぜひご連絡ください。具体的な相談受け付けています。お一人ずつ丁寧にアドバイスさせていただきます。

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こんどうひろみ

香川県出身。企業とフリーランスを繋ぐビジネスオンラインサポートIraiz(イライズ)の代表。 フリーランスの営業コンサルタントやライターなどで活躍中。 個人向けの営業相談、フリーランス向けの起業相談なども人気。 趣味は野球観戦、ドラマ視聴、読書、セルフネイル。

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